■今年の武生ルネサンスの4月6日の花見は、不思議な程最高の日和でした。花の見頃は短いとはいえ、今年は本当にいい花が見られたのは5日と、6日の僅か2日間。まったく幸運でした。33名の参加者は手作り料理や、ルネサンス特製おでんを肴に大いに盛り上がり、11時半に始まった宴会はなんと夕方5時まで続き、それでも惜しみながらお開きにした次第です。
■さて5月の例会は「越前の名木を見て歩く会」にします。その折り昨年から我が会で植栽したモミジの様子も見て歩きましょう。
今まで何度かお知らせしておりますように、来年の絵暦は「越前の名木」をテーマにする予定ですので、新緑の美しいこの時期に直接その生気を感じたいと思います。とても一度に見て廻れるものではありませんが、今のところ候補に上がっている名木は下記の通りです。
という本に纏めました。「しだれ柳の描かれた石皿を手にして、ビビビッと体中に電流が走れば地獄、走らなければ極楽・・」というほどの異常な執着ぶりが軽妙な文章で楽しめます。(山田書店扱い)
■2008年は、『源氏物語』が記録の上で確認される時(『紫式部日記』の寛弘5年(1008年)11月1日の条に「若紫」とか「源氏」とかの記述有り)からちょうど千年目に当たるそうです。これを記念して、4月27日からシリーズで別紙のような源氏物語千年紀連続講座が催されます。
■「暑さ寒さも彼岸まで」と、昔から申しますが、確かに野山を見ますと、マンサク、トサミズキ、イヌノフグリ、キクザキイチゲ、春蘭、アケビなどがもう花を咲かせています。先日庭にモグラが掘り返した跡がありました。土の中でもきっと活動が始まっているのでしょうし、これから少しずつ山が笑い始めるのが待たれます。春の山を「山笑う」、夏の山を「山滴る」、秋の山を「山粧う」、冬の山を「山眠る」として季語にしているのは、今更ながらに見事な自然観察眼だと思います。さて、今年も花見の宴を一緒に楽しみましょう。昨年の宴は4月1日でしたが、農園の中には梅、桃、桜が同時に咲いていました。今年の予想によりますと、5,6日頃が満開だろうということですので、美味しい花見酒が汲めそうです。それにしても他の花を楽しむ場合と違い、桜には必ずと言っていいほど飲食がつきものなのは、花見には古く秋の豊作を願う予祝儀礼の意味があったからだと、読んだことがあります。ちなみに4月6日は新月ですので、祝いには最適の日かもしれません。
尚この日にもしも雨が降ったら、農園の中のアドベンチャールームをお借りして、おでん鍋をつつこうと思いますので、たとえ雨でも迷わず
ご参加下さい。
■昨年から進めて参りました「モミジを植える事業」ですが、3月2日(日)に、12本目の植樹を実行しました。(別紙参照)将来青モミジや紅葉したモミジを愛でることの出来るまちにするため、今後も継続してまちなかに植樹を行うにはどうしたらいいかを、花見の宴の話題の1つにしましょう。5月頃には、植えたモミジの新緑を見て歩くのも一興かと思います。
■『絵暦』につきましては、2009年は「越前の名木」2010年は「越前の自然」を取り上げるつもりで、河合俊成さんに3年前から四季折々の写真を撮っていただいています。他に絵暦にしたいテーマがありましたら、出版部までお知らせ下さい。(出版部 三木)
■福井市立郷土歴史博物館春季特別展案内
「館蔵名品展」3月20日〜5月6日
開館55周年を記念して、3万点の館蔵品の中から、代表的なものを選りすぐり、一堂に展示してあります。
■武生ルネサンスの会費納入のお願い
会費:2,000 円/年 (会友の方は1,000円/年)郵便振替: 00790-3-8194
口座名義: 武生ルネサンス
武生ルネサンス通信 175号
2008年3月2日
3月例会のお知らせ
3月2日(日) |
まちなかにモミジを植える |
|
朝10時に中村病院前、タンス町入り口駐車場に集合 |
3月8日(土) |
都市再生モデル調査発表会(午後1時半から越前生涯学習センター5F講堂) |
■今年の旧正月元旦は2月7日でしたので、いよいよこれからが『絵暦―年中行事篇』の出番です。
「春立つ日(立春)」は節分の翌日2月4日であることから、正月前に立春になったことになります。これは「年内立春」と言われ、千年以上前の『古今和歌集』の歌「(ふる年に春立ちける日詠める) 年の内に春は来にけり一年(ひととせ)を去年(こぞ)とや言はん今年とや言はん」は、こういう状況を詠んだものです。日本は明治維新後にあっさりと旧暦を捨てましたが、年賀状の「新春のお慶びを申し上げます」とか「初春の・・」という文言にその名残を留めています。
■さて、我が会の新春は北村市朗さんの講演で幕開けをします。八十路を越えられた北村さんですが、見習いたいほどの若い感覚の持ち主で、今回も熱の入った講演をなさることでしょう。
北村さんの出身地、長野の善光寺は過去に何度も火災に遭遇していますが、その仁王門は武生の棟梁師田庄左衛門氏の指揮のもと再建されたものです。大正3年の起工式から4年もの歳月を掛けて完成したその工事の経緯、その後に師田組が請け負うことになった、同じ長野市の藤屋ホテルと、大石写真館の事などを貴重な資料をもとに話していただきます。
また北村さんは福井県内の善光寺仏を調査しておられますので、その研究の一端も聞かせていただきましょう。
■昨年の5月から取り組んでおります「都市再生モデル調査」の中で、武生ルネサンスはまちなかにモミジを植える事業を実践しています。既に報告しましたように昨年10月に、公会堂の前に7本のモミジを植えました。それに引き続き、3月2日には広小路やいわさきちひろ駐車場等に植栽しますのでご協力下さい。勿論見学のみも大いに歓迎です。作業は午前中に終わると思います。その日仁愛大学の学生が総社境内に開店している「寺deラテ」のランチを一緒に食べましょう。
■「都市調査モデル調査」の一年間の取り組みについて発表会を催します。
■平成20年の絵暦がまだ80部ほど余っています。旧暦の絵暦は、これから最初のページを開くことになりますし、暦を参考に毎日月の変化を観察するのも楽しみなものです。また日本の文化の基礎とも言える季語も旧暦でこそ理解できます。プレゼントなどにいかがですか。
■武生ルネサンスの会費を納入してください。
会費:2,000 円/年 (会友の方は1,000円/年)郵便振替: 00790-3-8194
名義: 武生ルネサンス
武生ルネサンス通信 174号
2008年1月17日
1月例会のお知らせ
日時 |
1月25日(金)19時半より |
場所 |
府中町屋倶楽部 |
内容 |
武生ルネサンス総会,初顔合わせ |
|
会計報告、平成20年の事業計画案、平成20年の絵暦案について他 |
○年会費2,000 円をお支払い下さい。 会友の方は1,000円/年 です。
(郵便振替:00790-3-8194、名義:武生ルネサンス)
■今年は1月6日が小寒で1月21日が大寒ですから、今はまさに寒の内です。
例年ですとまだ蕾が固いはずのマンサク、ロウバイ、トサミズキ、チンチョウゲなどが、このところのお天気で今にも咲きそうな程に蕾をふくらませていましたので、このまま春になるのかという錯覚に陥りそうでしたが、今朝は一面真っ白。今日の雪は枕草子の「降るものは雪。霰。霙はにくけれど、白き雪のまじりて降る、をかし」の一文が思い出されるほど美しいものでした。
■今年最初の例会は1月25日に行いますので、是非ともご出席下さい。平成20年上半期は下記の事業を考えています。
1月 25日(金) 総会
2月 21日(木) 北村市朗さんの講演 「長野の善光寺仁王門建設と越前の善光寺仏」
3月 2日(日) 街中にモミジの木植え込み
3月 8日(土) 都市再生モデル調査発表会
4月 6日(日) 花見
5月18日(日) 名木を見てまわる会、来年の絵暦は「越前の名木」
6月27日(金) 福井市公証役場の公証人
福井大海(ひろみ)さんの講演:「裁判員制度について」
■今年の絵暦は季刊「銀花」で紹介されたこともあってか、関東方面からも注文がありました。絵暦についての感想が寄せられておりますので、その中から印象的なものをご紹介します。
「例年その内容外観に感心しておりましたが今回のは特にデザインや風合い装幀など『これぞ越前武生』の面目見事で、関係者のご努力の表れと拝見いたしました。特に旧暦のカレンダーは奇妙な大安仏滅なんかより、農事民俗関係はもとより、俳句等の関係者には素晴らしい贈物と存じます」(絵本作家:加古里子)
「この絵暦は私共明治以前の近世美術を取り扱うものには、年中行事、作者経歴、年齢の逆算などに大変有り難いものです。」(美術史家:田辺昌平)
「毎年引き続いて出版される旧暦絵暦は、日本文化の伝統に根づいており、私のような老人にとって懐かしい昔のことを思い出させてくれる貴重なよすがです。厚く御礼申し上げます。私の家族にも渡したく5部お送り下さいますようお願いいたします。」(山甚会長:山本晨一朗)
「折り本仕立ての絵暦に出会えたこと大変嬉しく心より感謝いたします。先人の知恵には自然の営みに耳を澄ますことの大切さに気づかされます。」(石川県:北濱アサ子)
武生ルネサンス通信 173号
2007年12月5日
12月例会のお知らせ
日時 |
12月23日(土)18時半より |
場所 |
府中町屋倶楽部 |
内容 |
平成19年「笑年会」 会費 無料 |
さて今年もあと一ヶ月になりました。
この頃を、「神楽月(かぐらつき)」「霜降月(しもふりづき)」「雪待月(ゆきまちづき)」「極月(ごくげつ)」などと言いますが、庭の冬支度はもう始めておられますか。
今年の笑年会は、仕出し弁当を取らずに、持ち寄りにしたいと思いますので、美味しいと思われるものを1,2品ご持参下さい。勿論料理苦手の人はお酒でも十分です。
■恒例の笑年会ですが、絵暦の絵を描いていただいている志田弥広画伯(78歳)が今秋の叙勲の栄誉に輝かれましたので、そのお祝いも兼ねたいと思います。志田先生は元来叙勲の祝いなどという晴れがましいことは嫌いな方ですので、「久々に奥様と旅行ができたお祝いを」と、お誘いしました。
■来年の『絵暦―年中行事篇』を発売中ですが、会員の皆様は手に入れていただいたでしょうか。月の満ち欠けをもとにした陰暦の絵暦2年目です。この絵暦を手元に置くことによって、月に関心を持ち、その日々の変化を楽しむようになったと言ってくださる人が増えたのは嬉しいことです。年末年始のご挨拶や、クリスマスのプレゼントなどにこの絵暦を使って下さい。それから通信で何度かお知らせしましたように、季刊「銀花」(文化出版局)冬号が発刊されました。特集「風雅」の記録 越前・武生という見出しで、33ページにわたって武生の奥深い文化を紹介していますので、是非ご覧下さい。
■平成19年度全国都市再生モデル調査事業の中で、武生ルネサンスは「粋なまち暮らしをするための住まいやまち空間をつくる」ために、「まちの中にモミジを植える」事を実践しています。9月30日に皆さんでまちなかを廻って「ここがいい」と、決めた場所のうち、公会堂の前のドウダンの植え込みの中と、中村病院の前には既に3bほどのヤマモミジを植えました。あと5,6カ所植える事になっていますが、良質のヤマモミジが来春まで調達できないそうですので、残りは来年の3月初め頃に植えることにします。植え込みの日をお知らせいたしますので、その時はお手伝い下さい。
このプロジェクトの一環として、福井県建築士会南越支部は、元町の伝統的な町家を「親子でまち暮らしを楽しむ家」(二世帯住宅)に改修する提案のコンペを行いました。応募があった17組について一次審査を行い、3組を選定したそうです。
次は市民も交えて、公開で第二次審査を行って、最終決定をすることになります。
最終審査会
12月22日(土)午後1時〜5時
市役所裏の越前市市民ホール3階大ホール
一般市民も審査の投票の権利があります。
このような設計コンペがどのようにして行われるかを見るのも興味深いことと思います。申し込みはいりませんので、是非ご参加下さい。
■北村さんが元気に退院されました。
武生ルネサンス通信 172号
2007年10月30日
11月例会のお知らせ
日時 |
11月10日(土)14時より |
場所 |
府中町屋倶楽部 |
内容 |
平成20年用『絵暦―年中行事編』ケース組立作業 |
今年は例年よりも1ヶ月早く絵暦を仕上げました。またケース組立作業を手伝ってください。
皆様の労働奉仕があってこそ、この15年間『絵暦』を発行し続ける事が出来ています。
雑談をしながら手を動かしていただければいい作業です。ご協力をお願いします。
お帰りの際には、出来たての『絵暦』を一部お持ち帰り下さい。
■周辺の山はまだ十分紅葉していないのに、夜などは暖房が欲しい程に寒くなってしまいました。晩秋は特に早く過ぎていくように思えます。10月23日は「中秋の名月」に対して「後の月」と言われる十三夜でした。昔は旧暦の8月15日に十五夜の月見をしても、旧暦の9月13日に十三夜の月見をしなかった場合は、「片月見」と言って、嫌う風習があったそうです。『源氏物語』夕霧の巻に、9月夕霧大将が小野から帰る時、「道すがら、あわれなる(もの悲しげなる)空を眺めて、十三日の月のいとはなやかなにさし出でぬれば、小倉の山もたどるまじうおわするに」という表現があります。十五夜の祭りは中国から伝わったものですが、十三夜は日本独特の風習のようです。満月ではなく少し欠けた月を賞するところはいかにも日本的だと思います。そういえば兼好法師も徒然草の中で「花は盛りに月はくまなきをのみ見るものかわ」と言っています。今年の絵暦も残り2ヶ月になりましたが、毎日の月の移り変わりを楽しんでいただけたでしょうか。来年の絵暦では、旧暦で越前の年中行事を考えることにしましたので、引き続き月の満ち欠けを基本にする旧暦絵暦をご愛用下さい。
■通信で何度かお知らせしているように、「都市再生モデル調査」プロジェクトの中で、武生ルネサンスではまちなかにヤマモミジを植える事業を進めています。9月の例会では中心市街地で植えられそうな場所を見つけましたので、その後地主との交渉、県や市との折衝に入り、それぞれに実行段階に辿り着いています。多分3mぐらいのヤマモミジを15〜20本植えることができるでしょう。11月から12月にかけて植樹を行いますので、その時にはお手伝いをお願いします。来年から春の新緑、秋の紅葉が楽しみです。
■平成21年、22年の絵暦は「越前の樹木と生き物」をテーマに作成しようと、3年計画で河合俊成さんに季節毎の写真を撮りためてもらっています。絵暦に取り上げたい様な樹木、生き物情報を出版部(三木)にお知らせ下さい。
■北村さんが、集団検診で引っ掛かり、10月10日に大腸の手術を受けられましたが、「俺はもう元気なのに、担当の医者がやたら神経質でさ。」と、はや北村節が出ています。そして10月28日の岡倉天心サミットでは、明治期に天心と共に中国、インドへ渡っている越前の住職「織田得能」について基調報告なさいました。
武生ルネサンス通信 171号
2007年10月5日
10月例会のお知らせ
日時 |
10月13日(土)10時より12時 |
集合場所 |
府中町屋倶楽部から数軒東 |
内容 |
「昭和の商い」と町家を見る会 |
|
昭和30,40年代と同じような店構えで商売をしている店を訪ねる「越前ぶらりツアー」 |
訪ねる店(予定) |
田中時計店、菱川玩具店、佐々木蝋燭店、ふく家餅店、ちひろの生まれた家記念館、井上酒店、月尾せんべいや、大塚呉服店 |
*11月の例会は11月10日(土)14時から絵暦ケース入れ作業です。みなさんよろしくお願いします。
■今年の6月以来取り組んでいる「都市再生モデル調査」プロジェクトの1つとして、仁愛大学は上のような企画を行うことになりました。武生ルネサンスでは平成12年に『絵暦―武生の町屋と商い篇』を出版して、その面白さを表現しましたが、仁愛の学生達にはいまひとつその魅力が掴めていないようです。そこで今回一緒に廻って私達がどう感じているかを伝えられたらいいなと思います。都会から武生に来た人たちが、どことなく落ち着く気分になるのは、まちの中に昭和30、40年代の雰囲気を残す商店が点在しているからではないでしょうか。そういう店でご主人とあれこれと話をする楽しさを、若い人達に伝えて下さい。
■9月30日の例会では、中心市街地を歩き、モミジをどこに植えたらいいかを考えました。20本ほど候補地を見つけましたので、地主さんと交渉の上場所を決定し、今年中に植栽を完了するということになりました。「まちなかに紅葉を植える趣意書」は別紙の通りです。
■9月24日から29日まで
文化出版局発行の季刊『銀花』が武生を取材しました。絵暦「武生の町屋と商い篇」
「武生の気になる庭篇」「武生の路地篇」を基軸にして、わがまちに残る「風流」を探り、その延長上に平成19年、20年の旧暦絵暦を紹介します。『芸術新潮』か『銀花』かと言われるほど上質な読み物ですので、11月末の発行が待たれます。それにしても東京の出版社の編集部が取り上げたくなるものがまだ武生にはひっそりと残っている事に誇りを持っていいと思います。
■10月26日〜28日まで第20回源氏アカデミー(テーマ「源氏物語と風土」)が開催されます。武生は千年前に若き日の紫式部がたった一度都を離れて、過ごした土地です。こういう機会に日本の誇る世界的な古典『源氏物語』と、越前の風土の繋がりを考えてみましょう。
■福井市立郷土歴史博物館で「古典が語る継体天皇」展を開催中です。特に見物は国宝の『日本書紀』(前田本17巻「継体天皇紀」)です。
日本書紀は神話で始まる日本最古の歴史書で、「継体天皇即位1500年」というのも、この日本書紀の記述に基づくものですが、日本書紀は継体天皇の時代から約200年も後に編纂されたものであることは念頭に置くべきでしょう。
■ギャラリー利兵衛で、10月末まで北島重光氏の「越前の茶碗」展をやっています。北島氏は薪の窯に拘って作品作りをしています。
武生ルネサンス通信 170号
2007年9月11日
9月例会のお知らせ
日時 |
9月30日(日)15時より17時30分 |
場所 |
府中町屋倶楽部 |
内容 |
「都市再生モデル調査」事業について |
|
武生市街地の緑化計画について |
武生ルネサンス+福井県建築士会南越支部+福井大学(都市計画研究室)+仁愛大学(コミュニケーションデザイン研究室)による「越前市中心市街地再生プラン」が少しずつ進んでいます。今月の例会では、武生ルネサンスの担当分野の「ヤマモミジ植樹計画」を実践に移すよう、計画を煮詰めたいと思います。
■今年は暑い日が随分長引いたような気がしていましたが、二十四節気の白露(9月8日)を迎えたころから、さすがに涼しくなってきました。さて今月の例会は9月30日日曜日の3時から行います。一旦町屋倶楽部に集まった後、市街地を廻り、モミジを植えると良さそうな場所を探しますので、是非ご参加下さい。皆さんのご意見が市街地緑化の第一歩になります。
現在街路樹の剪定作業が行われていますので、そのことについても議論したいと思います。
■もうすぐ「中秋の名月」を迎えます。旧暦では7,8,9月を秋とし、7月を初秋、8月を中秋、9月を晩秋と呼び、8月15日の月を中秋の名月として特別に愛でました。この季節は春や夏に比べ空が澄んでいて、月が1年中で最も鮮やかに見えるようです。今年は9月25日がその日に当たり、月の出は夕方6時半頃になるでしょう。古来中秋の名月は俳句の材料とされてきました。月今宵(つきこよい)、望月、名月、良夜(りょうや)、などと詠まれているのは、全て中秋の名月のことです。またこの日に雲が厚くて月が見えないことを、特に無月(むげつ)と言い、その残念な気持ちを表しました。
現代のように夜の灯りがなかった時代に、月の明かりがどれほど人の生活に深いかかわりを持っていたかがわかります。
■来年の絵暦が現在印刷段階に入っています。毎月が新月から始まる旧暦の絵暦は、出版以来徐々に評判になり、遂に
季刊『銀花』の取材を受けることになりました。『銀花』は暮らしの中の美を見つめ、趣のある生活に誘う質の高い雑誌で、東京の文化出版局が2,5,8,11月に、発行しています。絵暦が越前の暮らしの美と共に、『銀花』11月号(152号)で、紹介される筈です。
また11月3日に東京で開催される「武生郷友会120周年記念」式典の記念品に来年の絵暦が使われることになり、既に100部の予約を受けました。私達が創っている絵暦が越前出身の方々の手に渡ることは、何より嬉しいことです。
■昨年観に行きました人形浄瑠璃公演が今年もまた行われます。森を背景に人間国宝竹本駒之助さんの浄瑠璃語りを聞くのは、何とも言えない趣があります。チラシを同封いたします。
■11月24日越前市文化センターで、松竹大歌舞伎が見られます。外題は「義経千本桜吉野山」
■福井市立郷土歴史博物館で、9月29日〜11月4日まで「古典が語る継体天皇」展が開催され、貴重な古写本が展観されます。
武生ルネサンス通信 169号
2007年8月10日
8月例会のお知らせ
日時 |
8月24日(金)19時30分より |
場所 |
府中町屋倶楽部 |
内容 |
「都市再生モデル調査」事業について |
この前の通信でもお知らせしましたように国の「都市再生プロジェクト」の一環として、
武生ルネサンス+福井県建築士会南越支部+福井大学(都市計画研究室)+仁愛大学(コミュニケーションデザイン研究室)による
「越前市中心市街地再生プラン」が採択されましたので、それぞれのグループで、実践を伴う調査が始まりました。
これについて相談します。
■お盆が近づいて来ました。大変な暑さですが、皆様お元気で毎日をお過ごしでしょうか?
8月26日から9月2日まで、第18回武生国際音楽祭が催されます。我が会の代表上木雅晴氏は、武生国際音楽祭の理事長も務め、その他何人かが音楽祭の実行委員として力を注いでおります。チラシが同封してありますので、開催中の夜は是非音楽祭に足をお運び下さい。チケットの必要な方は、上木、倉橋、山崎、藤井4氏のどなたかにおっしゃって下さい。
■さて今月の例会では、「越前市中心市街地再生プラン」の中の武生ルネサンス担当「駐車場等修景緑化計画」について、議論を深めたいと思います。既に福井大学の都市計画研究室では、若松町の空き家になっていた町家を借りて、掃除をしたり、畳を入れ替えたり、改修の準備に入っています。手を入れることにより、町家の価値と魅力を高め、若者が住みたくなる居住空間を作ることが目的です。
また仁愛大学のコミュニケーションデザイン研究室の学生達は、越前市の中心部にある約50ケ寺について、行事、寺宝、檀家以外の人との交流などの調査を始め、これからのお寺の可能性についても探るそうです。両大の学生は武生の祭りの盛り上げという視点から、9月15日の男御輿、姫御輿を担ぐことも考えているようです。我が会では、市街地に増えつつある駐車場の隅にヤマモミジを植えさせてもらう計画を立てていますが、将来的には家を解体した跡を駐車場ばかりにするのではなく、ヤマモミジで緑化するよう、固定資産税の減免も含めて市に提案していくことを考えています。今回のプロジェクトでは、何処までやれば将来に繋ぐことが可能でしょうか?またロータリークラブやライオンズクラブともスクラムを組めたらいいですね。
■越前市が初めて観光ポスターを作成するにあたり、河合俊成氏が撮影した『絵暦』の写真を採用したポスターがコンペで選ばれました。
■平成20年『絵暦』が印刷の段階に入っています。来年のテーマは年中行事です。新暦採用後は、多くの年中行事が新暦にしたがって催されるようになり、その本来の意味がわからなくなっているものもあります。今回発行する『絵暦』では、旧暦の中で年中行事を考えることにしました。人間の営み全てが自然とのかかわりの中で成り立っていた時代に、月の満ち欠けと生活がどんなに深い関係を持っていたかも年中行事を通して考えてみたいものです。
■7月4日〜9月2日 武家のたしなみ展
福井市立郷土歴史博物館
武生ルネサンス通信 168号
2007年7月11日
7月例会のお知らせ
日時 |
7月22日(日)13時30分より |
場所 |
越前市福祉健康センター多目的ホール |
内容 |
まちづくりセミナー |
テーマ |
[町家再生]京都・御所東団地地域の資源を活用した豊かな住まい・街づくり |
講師 |
松木 一恭氏(地域計画建築研究所) |
◎講演が終わった後、府中町屋倶楽部で、一品持ち寄りの懇親会を行い、講演の感想や自分たちが望む「まち」について、忌憚のない意見を出し合いましょう。一品を持ってご参加下さい。
■暦も半分終わろうとしております。武生ルネサンスの『絵暦』を身近に置いておられる方、旧暦との比較や月の形の変化などを楽しんでおられますか?各新聞の中程のページに、週間天気と「あすの暦」という欄があるのをご存じと思いますが,それと合わせて見ていただきますと、毎日の日の出、日の入り,月齢、月の出、月の入の時刻も正確に知ることが出来、一層興味が深まると思います。ちなみにこの欄を切り取って、1週間程をじっくり見てみますと、週間天気予報がしょっちゅう変わっていることにまず驚きますし、月の出る時刻は毎日40分から50分遅れていき、月の入る時刻は、1日に1時間以上もずれがある事が解ります。
■先月の通信でお知らせしましたように、今月の例会は、福井県建築士会南越支部主催の「まちづくりセミナー」に参加することにします。
このセミナーは夕方4時頃に終わりますので、その後、町屋倶楽部で、手持ちの料理を肴に、雑談を楽しみつつ、「住みやすいまち」にするにはどうしたらいいかを話し合いたいと思いますので、是非ご参加下さい。もちろんこの懇親会だけの出席も歓迎です。
■国の
内閣官房都市再生本部が平成15年から毎年、地域が「自ら考え自ら行動する」先導的な都市再生事業を支援するために、国費による「都市再生モデル調査」の対象を募集しています。今年もまた募集がありましたので、5月中旬、武生ルネサンスがでは、福井県建築士会、福井大学(都市計画研究室)、仁愛大学(コミュニケーション研究室)と共同で応募しましたところ、その対象に選ばれました。全国で489 件の応募の中から、157件が選定されたそうです。福井県では1団体のみです。宝くじが当たったようなもので、よくその中に入ったものだと驚いていますし、来年の3月までにこの事業を進めなければなりませんので、正直戸惑っています。会員の皆さんの知恵と力をお借りして、一過性のものではなく、5年先10年先に大きな花が咲くような、実行を伴う調査事業にしたいと思います。この事業を推進するために、応募団体代表者による委員会が、7月1日より1週間に1度、町屋倶楽部で開かれていて、我が会からは、上木氏、小川氏、松井が出席しています。
■7月21日〜8月19日 いわさきちひろ展
福井市美術館(アートラボふくい)
■7月4日〜9月2日 武家のたしなみ展
福井市立郷土歴史博物館
武生ルネサンス通信 167号
2007年6月11日
6月例会のお知らせ
日時 |
6月29日(金) |
場所 |
府中町屋倶楽部 |
内容 |
20世紀前半の武生を振り返る |
今から50年以前の武生の様子や生活がわかるような写真、絵はがき、日記、記録などなんでも結構ですので、持ってきてください。
また知り合いの人でそういうものを持っていそうな人があれば、借りてきていただければ助かります。
■司馬遼太郎著『街道をゆく18』に次のような行がある。
「私は、戦時中、兵隊にとられる直前、武生出身の友人を訪ねたことがあるから、その頃の面影をよく覚えている。美しく護岸された川、その両側の並木、道路の中央を流れる溝川、白壁の家、社寺をいろどる緑、すべてが、江戸文明の秩序美であるように思われた。」
今はまだ、微かながら「江戸文明の秩序美」の片鱗を残しているところもあるものの、あと数年もすれば、それすら消えてしまうのではないかと危ぶまれます。昔から武生といえば火事というほど、大きな火事によって、市街地の大半を何度も焼いています。生々しい形でその記録が残っているものを思い起こしてみますと、嘉永の大火(嘉永5年1852)、明治の大火(明治36年1903)、大正の大火(大正2年1913)があり、その都度、市街地の6,7割が焼失しています。
それにもかかわらず、大火後1,2年の内に元の街並みを蘇らせてきた武生が、戦後、大火にも遭わず、震災にも遭っていないのに、どんどんその姿を変えています。ある日突然家が壊され、駐車場になりますと、そこにどんな家が建っていたのかもわからなくなるのは恐いことです。この状態でまちの活性化を叫んでも、詮無いこと。ここで戦前までの武生をさまざまな記録を見ることによって思い起こし、本当の武生らしさとは何なのかを考えたいと思います。
■『絵暦』のこと
映像記録作家として第一人者の姫田忠義監督が、『民俗研通信』で、我が会の絵暦を高く評価して下さいました。コピーを同封しましたのでご一読下さい。この通信の反響は大きく、その後全国から問い合わせがありました。
既に平成20年の『絵暦』作成作業に入っています。今年と同じく旧暦カレンダーで、祝いの年中行事を志田弥広氏の絵で紹介します。
■まちづくりセミナーのご案内(チラシ参照)
福井県建築士会南越支部の主催で、7月22日
「町家再生」のセミナーが開催されます。京都市上京区の、武生の増田長屋によく似た町屋の再生事業は、越前市にも応用出来る点があると思います。武生ルネサンスの「7月例会」行事として、このセミナーに参加することにします。
セミナーは夕方4時に終わりますので、その後、町屋倶楽部で一品持ち寄り夕食会を催し、雑談に花を咲かせましょう。
■福井市立郷土歴史博物館の「越前若狭の大工と絵図、道具」展は7月8日迄です。
武生ルネサンス通信 166号
2007年4月25日
5月例会のお知らせ
日時 |
5月26日(土)27日(日) |
内容 |
新緑を求めて一泊旅行 |
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26日朝8時半越前市文化センター前集合 |
行き先 |
滋賀県坂本の日吉大社、西教寺、三井寺、大津絵美術館など。 |
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京都大原の蓮華寺、曼殊院、三千院など。 |
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昼食は「鶴きそば」本家でそば、夕食は極上の近江牛のすき焼き。 |
宿泊 |
「ホテルピアザびわ湖」(0775-27-7633) |
費用 |
3万円 |
■4月1日の花見が4月の例会だったことから、通信がちょっとご無沙汰になりましたが、皆様お変わりありませんか。今年は3月の初めが暖かかったものですから、桜(ソメイヨシノ)は3月末から4月に掛けてが見頃だろうと思っておりましたところ、意外や、4月15日の越前市安養寺太陽の広場の桜祭りにもまだ十分桜がありました。現在周辺の山には、ヤマザクラが満開です。ヤマザクラは花と同時にでてくる若葉の色に個性がありますし、花の色も純白から薄紅色まで微妙な違いがあります。これに比べてソメイヨシノは実を結ばず、小枝を台木に接いで増やしますので、世の中の木はすべて遺伝子レベルで同一のクローン植物です。だから春になると一斉に開花して、一斉に散ることになります。その上寿命が60年という特殊な植物です。葉より花が先に狂おしいばかりに咲き乱れるソメイヨシノは、明治以後、それまで花見の中心だったヤマザクラに代わって庶民の人気を集めたようです。
春の足音の後ろにまだ冬が影をひそめてはいますが、周辺の山々にはすでにマンサク、トサミズキ、キブシ、キクザキイチゲ、バイカオウレン等の早春の花が咲き始めています。
■さて、5月は緑の美しい季節です。思い切って泊まり掛けの旅行を企画しました。行き先はどこも紅葉の美しい場所ですので、その新緑がまぶしいことでしょう。比叡山の地主神社としての日吉大社は上七社、中七社、下七社といわれるほど里坊が多く、深遠な雰囲気がありますし、西教寺は武生の引接寺の本山ですし、三井寺はこれまた天台宗門宗の総本山で、古い歴史を持っています。三井寺の周辺を長等山(ながらやま)というそうですが、この季節の長等山散策は、きっと日頃の憂さも飛ぶほどの気持ちよさでしょう。登録有形文化財になっている本家鶴きそばでそばを食べたり、本場の近江牛のすき焼きをつつきながら、杯を交わすのも楽しそうです。また明くる日は、江戸初期、石川丈山作庭の蓮華寺を訪ねてみましょう。茶庭によく使われる「蓮華寺形灯籠」でこのお寺の名前を聞いたことがおありかも知れませんが、ここは隠れた名所です。また引き手、釘隠し、手水鉢など小物に桃山文化の洗練された芸術が見られる曼殊院も魅力です。
バスが29人乗りですので、28人までで打ち止めにします。希望者は早めにお申し込み下さい。
■5月12日から7月8日まで
福井市立歴史博物館で、「越前若狭の大工と絵図、道具」展が開催されます。岩佐又兵衛と俵屋宗達展の後期開催中(5月6日まで)。武生ゆかりの重要文化財「西行物語絵巻」第4巻が出品されています。
武生ルネサンス通信 165号
2007年3月15日
3月例会のお知らせ
日時 |
3月24日(土)午後2時武生新発の福鉄電車に乗車 |
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「一日フリー乗車券(500円)」を購入して下さい |
場所 |
福井市立郷土歴史博物館 |
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博物館へ午後3時集合。学芸員の方に展示品の説明を頼んであります。
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内容 |
出光美術館コレクション岩佐又兵衛と俵屋宗達」鑑賞 |
*花見のご案内 4月1日(日)11時林病院農園前の河川敷に集合。ルネサンス特製おでん作りますので、少なめの弁当を持ってきて下さい。
■昨年は3月14日に突然30pもの積雪があり驚いた事を思い出しますが、今年もまた満開の梅にはだれ雪が降りかかる景色を見ました。
春の足音の後ろにまだ冬が影をひそめてはいますが、周辺の山々にはすでにマンサク、トサミズキ、キブシ、キクザキイチゲ、バイカオウレン等の早春の花が咲き始めています。
■さて3月の例会は、上記の通り、出光コレクション展を見にいくことにしました。24日はこの展覧会の初日ですが午後3時からですと、担当学芸員が丁寧に展示物の説明をして下さるとの事ですので、この時間にご参加下さい。
時間の余裕のある方は、展覧会鑑賞後、どこかで夕食を一緒に食べて帰りましょう。
今回の展覧会で特別関心のある作品は、福井初公開の重要文化財『西行物語絵巻(全4巻)』(毛利本)です。この絵巻は歌人西行の出家する機縁から諸国を行脚して旅と歌に生きた一生を描いたものです。この第4巻の巻末に烏丸光広が、下記のように奥書をしていますので、現物で確かめて下さい。
「右西行法師行状の絵詞四巻は、本多氏伊豆守富正朝臣所望によって、禁裏御本(宮廷蔵の巻物)を宗達法橋に命じて模写させた。詞書に於いては、予禿筆(へたな文書)を付けた。胡廬(笑い)を招くだろう。
寛永第七(1630年)季秋 特進(正二位・権大納言)光広 」
俵屋宗達といえば天駆ける風神雷神の姿が描かれた二曲一双の金屏風を思い出されると思います。宗達は優れた確実な作品を残してはいるものの伝記は極めて曖昧です。その中で、越前府中城主本多富正が依頼したこの『西行物語絵巻』の烏丸光広筆奥書が、宗達画の中で製作年代が明確に示された唯一の資料ということになっています。その上、寛永七年に宗達がすでに法橋という位にあったという事実も明確です。本多富正は、ご存じのように徳川家康の命で、松平秀康に仕え、慶長12年に秀康が34歳で歿した時は殉死しようとしたが、幕府から殉死を止められ、それ以後は剃髪して、遺児忠直、忠昌を補佐しました。公卿烏丸光広は秀康未亡人を慶長13年に娶っているので、その夫人によって光広と富正の関係が生じたようです。また富正の依頼で完成した西行物語絵巻が毛利家に伝来した理由は、秀康の娘と、忠昌の娘が二代続いて毛利家に嫁いでいるからでしょう。富正からの献上品でしょうか。
武生ルネサンス通信 164号
2007年2月11日
2月例会のお知らせ
日時 |
2月23日(金)夜7時半から9時半頃 |
内容 |
講演会「天狗党異聞」 |
講師 |
吉元吉之助氏(武生ルネサンス会員) |
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年会費2,000円をお支払い下さい。(郵便振替:00790-3-8194、名義:武生ルネサンス)
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武生商工会議所会報に連載して話題になっている吉元さんの力作をご存じですか?
今月の例会ではその中から天狗党に纏わる興味ある話をしていただく事になりました。
■我が会発行の絵暦はようやく「睦月」のページを開くことになります。毎月が新月から始まるこの旧暦絵暦は、使い易さを求めず、むしろ旧暦本来の意味を考えようとしたものです。巷には何種類かの旧暦カレンダーが発行されてはいても、ここまで拘ったものは見ていないと、自負しておりましたところ、先日嬉しい評価が届きました。それは昭和30年代から映像による日本の、更に世界の基層文化の記録作業
を続けておられる
「民俗文化映像研究所」姫田忠義所長から、「このような深い思いの暦を発行されている団体があったことに感動しまし
た。日本本来の文化を考える上で、非常に重要な視点です。」とのお電話をいただいた事です。
その後、姫田監督関係の横浜の方から、是非送って欲しいと、絵暦3冊の注文がありました。
■今月の例会は表題の通り、吉元さんに天狗党論を聞かせていただきましょう。
天狗党の話は、作家吉村昭の小説『天狗争乱』でご存じの方も多い事でしょう。天狗争乱を含む所謂安政の大獄では、吉田松陰と橋本左内が死刑になった事件を思い出す人が多いかもしれませんが、その本筋は、水戸の陰謀摘発にあったようです。
水戸藩が京都朝廷と組んで、幕府を倒そうとしたのではないかという疑いを、幕府なかんずく大老井伊直弼が持ち、反幕的行動のあったものを一網打尽にしてその息の根を止めてしまおうとしたように思います。
元治元年(1864年)3月(旧暦)、水戸学の創始者藤田東湖の子、藤田小四郎が攘夷を唱えて「天狗党」を筑波山に挙兵し、後に、水戸藩内で執政を取り仕切っていた尊王派の武田耕雲齋が加わり、総大将になります。総勢800人を超える大集団の水戸藩脱出、水戸から越前への苦難の旅の末、352人斬首という非情な最期を迎える迄のさまざまなエピソード。吉元さんの
話の中で、この事件の根底に流れるものは何であったのかを考えたいものです。
余談ですが当時の記録をもとに書かれた吉村昭の『天狗争乱』の次の行を読むと、今年のような冬だったのかなと思います。
「12月4日(旧暦)夕刻、大河原村を出発した約半数の天狗勢は、灯明を手にして蠅帽子峠を目指してのぼり、遂に峠を越えた空には一面に星が散り、寒気は厳しかった。天狗勢が奇跡的にも峠を越えることができたのは、いつもは5尺(1.5b強)程の積雪にみまわれる峠に雪が殆どなかったからである。」
武生ルネサンス通信 163号
2007年1月17日
1月例会のお知らせ
日時 |
1月26日(金)夜7時半から9時半頃 |
内容 |
武生ルネサンス総会 |
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会計報告、平成19年の事業計画案、平成20年の絵暦案について、その他
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場所 |
府中町屋倶楽部
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年会費2,000円をお支払い下さい。(郵便振替:00790-3-8194、名義:武生ルネサンス)
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■今年は1月6日が小寒で、20日が大寒ですので、今はまさに寒の内。なのにこの暖かさは一体どうしたことでしょう。寒に入って9日目のことを「寒九」といい、本来なら今頃汲む水は「寒九の水」と言って薬になると昔から言われていますが、雪も降らず寒風も吹かない時の水は果たしてその効き目はあるでしょうか?
こうも天気がいいと、雪吊りが無用なものに思え、木々を伸び伸びさせてやりたくなりますが、そのうちドサッと、来るのかもしれませんので、油断は禁物。しかし旧暦では今はまだ11月の末ですからこんなものかとも思います。
■今月の例会は昨年一年を振り返って、今年は何をしたいかを、話し合いたいと思います。
■平成18年の事業報告
1月 総会
2月 講演「歴史的建造物を活かした地域づくり」講師 宗澤 公夫氏
3月 越前市今立地区の建物見学・案内 高嶋 猛氏
4月 村国山散策 花見
5月 青葉若葉をめでる
横田氏「弄庵」でそばと天麩羅の会
6月 御食国小浜で遊ぶ
7月 河野で講演「特務艦 関東の遭難」講師 上坂紀夫氏、河野の花火を見る
8月 休み
9月 能楽鑑賞(ろうそく能)引接寺・シテ 宝生流 水上輝和氏
10月 三国散策、料理茶屋で夕食・ 野外で文楽鑑賞
11月 ミホ美術館行き「青山二郎の眼」
平成19年版絵暦ケース入れ作業
12月 笑年会
■平成19年用の『絵暦』について、感想が沢山寄せられていますが、その中で特に印象的なものをご紹介致します。
「例年その内容外観に感じておりましたが、今回のは特にデザインや風合い、装幀など『これぞ越前武生』の面目見事で、関係者のご努力の表れと拝見致しました。特に旧暦のカレンダー、奇妙な大安、仏滅なんかより、農事民俗関係はもとより、俳句等の関係者にはすばらしい贈り物と存じます」 (絵本作家 加古里子氏)
「武生ルネサンスの絵暦は毎年すばらしく、私のリビングの定位置に収まっております。」(東大教授 上野千鶴子氏)
武生ルネサンス通信 162号
2006年12月12日
12月例会のお知らせ
日時 |
12月24日(日)夕方6時半から9時半頃 |
内容 |
平成18年笑年会 |
場所 |
府中町屋倶楽部
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会費 |
3,000円
ミホ美術館行きの際1万円支払った方は、 残金が1人3,000円ありますので、それで賄えます
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申込み |
12月18日までにお願いします。
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■はや絵暦最後の月になってしまいました。今日(12月12日)は、旧暦では神無月(10月)22日で月齢は21.2です。月齢というのは、新月の時を0として、次の新月までの経過時間を一日単位で起算した日数で、月の満ち欠けの度合いを表します。従って月齢は旧暦の日付とほぼ対応しています。また旧暦では10月、11月、12月が冬ですから今は初冬ということになります。ご存じのように、太陽暦では一年は365日ですが、太陰暦では一年は354日で11日の誤差が生じますので、19年に7回「閏月(うるうづき)」を入れて誤差を補正しています。来年は閏月が入らないので、本来なら春は春らしく、夏は夏らしい一年になる筈ですが、2006年に閏文月が入って、秋が長びき、冬の到来が遅くなっていたため、2007年はその影響で、春の訪れ、夏の訪れが遅くなるそうです。
毎年今頃年の暮れになりますと、TVで忠臣蔵が放映されます。吉良邸への討ち入りは旧暦の元禄15年12月14日夜ですが、新暦では1703年1月30日ということになります。「12月に東京に雪が降ったのかな?」と、疑問に思っておられた人もあるかもしれませんが、今の暦では一月の末の丁度大寒の頃にあたりますので、十分あり得るでしょう。
■ところで平成19年版の武生ルネサンス絵暦はもうお求めですか?来年の絵暦は旧暦のカレンダーを採用していますので、是非手元に置いて、自然と密着した生活を楽しんでください。四季の変化が明瞭な日本の自然の見事さがあらためて感じられると思いますし、歴史的事件も納得のいくことが多いと思います。
後になりましたが、11月25日には絵暦のケース入れ作業に協力していただいてありがとうございました。
日刊県民福井、福井新聞、福井TV、KBS京都ラジオなどで紹介された事もあってか、今年は大変売れ行きがよく、2.000部発行のうち、今現在残部が150部ほどになっております。
■さて12月24日夕方から恒例の笑年会を催しますのでご参加下さい。とある日本料理屋の松花堂弁当にしました。味は十分満足していただけると思います。
一年の出来事を語り合いましょう。
■府中町屋倶楽部の建物が、県が選んだ「ふくいの伝統的民家」に認定され、12月14日にその認定証書をいただきました。
平成19年『絵暦 越前建物篇』箱入れ作業
絵暦の箱入れ作業をテレビ局が取材中
■来年平成19年の
『絵暦 越前建物篇』ができました。11月25日土曜日、夕方から府中町屋倶楽部にて会員自らが手作業で箱入れしました。
今回の絵暦は、カレンダー部分が旧暦になっています。左側に新暦(いわゆる普通の暦ですね)、カレンダー部分は、月の満ち欠けであらわす旧暦。
旧暦では新月から次の新月までを一ヶ月とします。月の満ち欠けで日付を決めると、暦日と季節の関係がずれてきますので、このずれをなくすために古来考えられたのが「二十四節気」です。この絵暦では二十四節気の説明を脚注にいれています。
この絵暦で、毎日お月様を眺め、季節の移り変わりをお楽しみください。古典や時代小説を読むときの助けにもなります。
武生ルネサンス通信 161号
2006年10月26日
11月例会のお知らせ
日時 |
11月18日(土)午前8時半出発 |
内容 |
MIHO MUSEUM(ミホ美術館)行き
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秋季特別展「青山二郎の眼」
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集合 |
越前市文化センター(マイクロバスを運転手付きで借ります)
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費用 |
バス代、美術館入場料、昼食代などを含め、10,000円お預かりして、残金が出ればお返しします。
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■10月の例会は、福鉄、えちぜん鉄道と乗り継ぎ、大人の遠足のように車中での宴を楽しみながら三国迄行き、野外の文楽を鑑賞しました。
■来月は信楽の
ミホ美術館へ、特別展
「青山二郎の眼」を観に行くことを計画しましたので、ご参加下さい。11月18日頃は山の方は既に紅葉が始まっていると思いますので、道中紅葉狩りも楽しめるでしょう。MIHO 美術館は神慈秀明会という新興宗教団体が信者からの多額の献金(建築費だけでも250億円)を集めて作った美術館ですが、その収集品は非常に質が高く、注目されています。また桃源郷を思わせる山の中に、自然にとけ込むように建物容積の80%が地中に埋没して建っているこの建物は、米国在住の中国人建築家イオ・ミン・ペイ氏の設計です。1989年に完成し、世界的に話題になったルーブル美術館中庭のガラスのピラミッドも幾何学的なデザインが得意な彼の設計です。
今回の青山二郎展は、武生ルネサンスが平成15年に公会堂で開催した企画展「探美 今利休になろう」に通じますので、是非観に行こうということになりました。
茶道具ばかりだった古美術界に若くして新風を吹き込んだ天才鑑定家青山二郎は、「百万から一を掘り出す恐るべき鑑識眼を持った目利き」だったと言われています。青山二郎のもとには、小林秀雄、河上徹太郎、中原中也、大岡昇平、白州正子達が夜ごとに通い、酒を飲み議論を戦わせたといいます。白州正子は彼のことを「生涯を通じて何もせず、何も遺さず『数寄』に命を賭けたと言っても過言ではない」と語っていますし、河上徹太郎は「彼のように美しい倦怠家を私は知らない。倦怠は怠惰とは違う。時にその正反対である。青山ほど勤勉に退屈しているものはいない」と、彼への敬愛を込めて言っています。
■平成19年の『絵暦 越前の建物篇』のケース組み立て作業を手伝ってください。11月25日(土)夕方6時半から府中町屋倶楽部にて。新『絵暦』を一部進呈いたします。
手間作業ですので一人でも多くの方に参加していただけると有り難いです。来年の絵暦は月の満ち欠けを基本にする陰暦を採用しましたので、楽しみにしていてください。明治の初めに新暦が採用される迄の千年以上もの間、日本人のさまざまな生活は、陰暦のもとで行われてきました。今回の旧暦絵暦を片手に古典を読み返してみるのは面白そうです。
武生ルネサンス通信 160号
2006年9月23日
10月例会のお知らせ
日時 |
10月14日(土) |
内容 |
三国散策、料理茶屋 魚志楼での夕食、文楽鑑賞
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集合時間と場所 |
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乗りあって行く人 |
12時半に越前市文化センター前に集合 |
個人で行く人 |
2時にきたまえ通りのジェラード店「カルナ」で待ち合わせ(許可を得てありますので駐車可能) |
費用 |
文楽鑑賞券4,000円、夕食代 2,000円 |
◇江戸中期から後期にかけて廻船問屋や商家が隆盛を極めた三国の中心街を散策し、大正時代の茶屋の雰囲気を味わえる老舗魚志楼で夕食をとり、野外での文楽を楽しみます。
◇必ず10月10日までにお申し込みを。
■今月初めの「ろうそく能」鑑賞に引き続いて、来月は「文楽」を楽しもうと思いますがいかがですか?同封のチラシをご参照下さい。人間国宝の竹本駒之助師匠の浄瑠璃で、人形浄瑠璃の魅力を堪能出来るまたとない機会だと思います。上演されるのは「傾城阿波鳴戸」の、巡礼娘を我が子と知りながら名乗らずに別れる有名な巡礼歌の段で、深い親子の情を歌い上げる浄瑠璃にはきっと強い感動を覚えるはずです。文楽は近世初頭に大阪で生まれた義太夫節にのせて、人形を操ることによって完成された我が国固有の伝統演劇ですが、所詮昔の大衆芸能ですので、気楽に楽しんでください。初めて義太夫を聴くと、物語のすべてをひとりで語るし、やたらうーうーと母音を伸ばすので、なにを言っているのかわからないかもしれませんが、じっと聞いていますと登場人物の喜怒哀楽を見事に表現する義太夫の言葉が自然と耳に入ってくると思います。
文楽の公演は6時からですのでそれまでに、昭和を代表する作家高見順の生家や、大正9年の洋風建築の旧森田銀行など歴史的な三国の町を散策しましょう。夕方4時半頃に、明治から大正時代にかけて実際に置屋として使われていた家をそのまま料理茶屋にしている魚志楼に上がります。今にも小唄が聞こえてきそうな雰囲気が楽しめます。ここで夕食をとりますので、この日の昼食は軽めにしてきて下さい。
魚志楼から文楽が上演される
ラーバンの森までは車で15分程です。待ち合わせに指定しましたジェラード店は、ラーバンの森(おけら牧場)のオーナーの直営店で、すべての材料が本物にこだわった自家製のアイスクリームを販売しています。
■「南越の近代建築」に関する研修会・見学会のご案内
9月30日(土)1時半〜4時半
会場・引接寺(越前市京町3−3−5)
主催・福井県建築士会南越支部
内容は同封のチラシを参照してください。
■
福井市立郷土歴史博物館特別展のご案内
9月30日〜11月5日
「福井藩と豪商」(チラシ参照)
■11月例会の予告
11月18日(土)
紅葉の美しいMIHO美術館へ、骨董の天才的な審美眼を持っていた「青山二郎の世界」を見にいきます。
武生ルネサンス通信 159号
2006年8月16日
9月例会のお知らせ
日時 |
9月3日(日)20時から |
内容 |
能楽鑑賞(武生国際音楽祭)
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ろうそく能「羽衣」シテ(主役) 水上輝和氏(宝生流)
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場所 |
越前市京町 引接寺
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◇能楽鑑賞の後、多分夜9時半頃から府中町屋倶楽部で、水上氏を囲んでの懇親会をしますので是非ご出席下さい。
■毎日うだるような暑さが続いておりますので、今月は例年通り例会をお休みにします。こう暑くては信じられませんが、今年は暦の上では8月8日が「立秋」であることをご存じでしたか?天明8年(1788)出版の暦の解説書『暦便覧』には立秋を「初めて秋の気立つがゆへなれば也」と、説明しています。そういえばこの暑さの中にも、黄色くなった稲穂の上を、トンボが飛びかい、時折雷が鳴り、野原の萩がちらほら咲き始めている事などに、秋の気配が感じられるかもしれません。
■新聞などで既にご存じと思いますが、今年の
「武生国際音楽祭」は、9月2日から10日まで行われます。この時分は涼しい風が吹き、きっと気持ちのよい夕方を迎える事が出来るでしょう。正装して連日音楽会に通ってみませんか。普段とは違う「晴れの日」を過ごすことは何となくワクワクしますし、心豊かになるような気がします。音楽祭本番に先立ち、8月27日は前夜祭として16時から文化センター小ホールで、フラメンコ公演があります。9月3日夜和ろうそくのもとで舞われる能「羽衣」鑑賞を9月の武生ルネサンスの例会とします。
「羽衣」のシテをつとめられる宝生流水上輝和さんは、武生のお生まれで、武生第二中学校、武生高校、東京芸大邦楽科と進まれ、宝生流に入られた方です。福井の能楽堂、今立の薪能などでは何度も舞われていますが、地元武生では初めてのご公演のようです
■この曲目の原拠となった「羽衣伝説」はご存じのように、日本の諸地方に広く流布しています。しかしそれはみな漁夫が羽衣を返してくれないので、天人はやむをえず男の妻になり、子供を産むけれども、そのうち隙をねらって羽衣を取り返し、昇天するようになっています。ところが能では漁夫が天人を哀れんで、自ら羽衣を返すように純化されています。
能の五番立て分類では、これは「三番目物」と、言われています。普通「三番目物」というのは
『源氏物語』などの王朝文芸のヒロインや歴史上の美女がシテで、その亡霊がありし日の恋物語を回想して静かに舞を舞うという構成です。
シテが亡霊でなく、場面が夜でない(これは昼から夕方にかけての出来事)三番目物は、「羽衣」だけです。引接寺での公演の後、町屋倶楽部で、水上さんを囲んで、こんな話をお聞きするのも普段でない楽しみです。どなたでもお気軽にご参加下さい。
武生ルネサンス通信 158号
2006年7月13日
7月例会のお知らせ
日時 |
7月29日(土) |
内容 |
河野で上坂紀夫先生の話を聞く『特務艦 関東の遭難』について
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河野の花火を見る(夜8時〜9時)
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集合場所 |
越前市文化センター前
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会費 |
2000円
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◇弁当の用意がありますので7月25日までに参加申し込みをして下さい
■蒸し暑い日が続いていますが皆様いかがお暮らしですか。梅雨入りを「墜栗花(ついり)」と書くことで、昔の人は自然を実によく見ていると、感心しておりましたが、梅雨明け宣言が待ち遠しい頃となりました。気象庁に宣言をしてもらわなくても晴れは晴れだし、雨は雨なのですが、何かはっきりさせてもらうと妙に嬉しい気が致します。これも四季がはっきりしている日本ならではの文化でしょうか。
■今月の例会は河野にある林病院の寮をお借りして、我が会員の上坂紀夫さんのお話を聞くことにします。大正13年の冬猛吹雪の越前海岸に激突座礁した日本海軍の特務艦「関東」の最期について、上坂さんは17年もの歳月をかけて資料を収集し、感動的な名著『関東艦の遭難』を著しておられます。今回激突現場を見、当時の貴重な写真も見せていただき、凍えた兵士を胸に抱いて蘇生させた人達の生の声を聞き、先生と共にその歴史的な事件を追いたいと思います。
またこの日は河野の花火まつりですので夜の海に上がる花火を楽しむ事が出来ます。
■平成19年度の絵暦として、現在「越前市の建物」を、志田弥広画伯に描いてもらっています。越前和紙を使った粋なものに仕上げたいと思っています。
また河合俊成さんには越前市の名木を季節ごとに写真に撮って貰っています。
今のところ検討中ですが、旧歴カレンダーを入れてみたいとも思います。絵暦についてご意見がございましたら何なりとお寄せ下さい。
■9月2日より10日まで恒例の武生国際音楽祭が始まります。今年のテーマは「スペインの音楽。モーツアルト、そして武満徹」だそうです。9月3日(日)夜は8時より越前市引接寺で「ろうそく能」が催されることになっておりますので、この公演鑑賞を9月の例会にします。
曲目は能の中でもっとも人気のある「羽衣」で、武生出身の宝生流水上輝和氏がシテをつとめます。お寺の本堂に和ろうそくの炎が揺らめく中、羽衣を返してもらったシテ天人が歓喜の舞を披露する場面を想像するとワクワクしませんか。全コンサート用フリーパスポートは15000円、「ろうそく能」のみのチケットは3000円です。早めに越前市文化センターでお求め下さい。
■8月は例年通り例会はお休みです。
■年会費で通信費用がまかなわれています。振り込み用紙を同封いたしましたので、ごついでの折にご送付いただけますようお願いします。
武生ルネサンス通信 157号
2006年6月1日
6月例会のお知らせ
日時 |
6月11日(日) |
集合場所 |
越前市文化センター前
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内容 |
御食国小浜で遊ぶ
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会費 |
1万円(残金あればお返しします)
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◇自動車に乗ってきた人は、文化センター横の市駐車場に入れておいてください。
◇昼 食は福井県立大学小浜キャンパスレストラン、キッチンBO(きっちん ぶ)電話 0770−53−1023
■いつまでも朝晩少々寒いような気候が続いておりますが皆様風邪を引かれてはいらっしゃいませんか。さて6月の例会はいよいよ小浜行きです。25名乗りから33名乗りのバス(運転手付き)に予約替えしました。現在参加希望者が28名です。まだ何人かは余裕がありますので、希望者はお申し込み下さい。
■基本的なコースは下記の通りです。
武生→明通寺→骨董屋→キッチンBOで昼食→三丁町→いづみ商店街→羽賀寺→武生
自由人の多い我が会のことですので、その時の気分や意見でコースが変わることは大いにありえます。明通寺はかなり歩かないといけませんので、体力に余裕のある午前中に入れました。それに比べて羽賀寺の方は、殆ど歩かなくていいので、最後に行くことにします。
明通寺:同元年(806)坂上田村麻呂創建の真言宗の寺で、国宝、重文の宝庫です。鎌倉時代に棟上げされた本堂、三重塔はともに国宝です。山門をくぐって本堂と三重塔を遠近二つに並べてちらりと望み見るとき、誰でも詩境に入った想いに打たれるでしょう。また樹齢500年のカヤの木も見事です。本堂には薬師如来坐像、降三世明王立像、深沙大将立像、不動明王立像など国指定文化財が安置されています。
羽賀寺:昔鳳凰が飛来して、その羽根を落としていったという霊地にちなんで、鳳聚山羽賀寺と名付けられた真言宗の寺です。行基が勅命を奉じて創建した名刹だけに、かつては18もの寺坊を具えたといいますが、今は代表的密教建築の本堂を遺すのみとなっています。中に安置されている桧材一木造りの十一面観音菩薩立像はその艶美な姿と、当初の彩色が極めてよく残っている事で全国的にも知られていますし、千手観音菩薩立像、毘沙門天立像などの国指定文化財も見逃せません
三丁町:若狭と京や丹後を結ぶ街道沿いにある千本格子の町並みは、かつての賑わいを残すお茶屋街です。
いづみ町商店街:鯖街道資料館のあるこの商店街には、鯖のへしこ、小鯛のささ漬、浜焼き鯖、若狭カレイの一夜干しなど伝統の味を伝える老舗が並んでいます。
古民芸つちだ:小浜の骨董屋は浅井郷土民芸館と、古民芸つちだの2軒ですが、浅井は仕入れのため休みだそうですので、つちだへ行きます。
■武生到着はおそらく夕方6時頃でしょう。
■平成18年度武生ルネサンス会費がまだの人は納入してください。
会員は2000円
会友(通信を受け取るのみの人)は1000円
郵便振替:00790-3-8194名義:武生ルネサンス
武生ルネサンス通信 156号
2006年5月8日
5月例会のお知らせ
日時 |
5月14日(日)午前10時半 |
場所 |
弄庵 (越前市氷坂町3−18)
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内容 |
青葉若葉をめでる会
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会費 |
千円
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まだ参加申し込みをしていない方は、三木までお電話下さい。
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■昔からもっともいい季節だと言われている「柿若葉」の頃、青葉若葉を楽しむ会を行います。この「弄庵」と名付けられた山里の隠れ家は、我が会員横田氏の隠居所です。横田氏は2003年秋の武生ルネサンス企画展「探美」をプロデュースしたことからもわかるように、独特の感性の持ち主ですが、このたび氷坂町にある江戸後期の民家を自らの美的センスを総動員して再生し、一つの遊び場をつくりました、私達もその場を借りて、なにをするともなくただ遊ぼうと思います。つきましては気楽な格好でおいで下さい。先月は「花見におでん」でしたが、今月は「若葉にそばと天麩羅」でいきましょう。とっときの玄そばを挽き、名うてのそば打ちが心を込めて打ち、吟味した茹で方で仕上げた絶品のそばを食べていただきます。また天麩羅の方は、今が旬の山菜の外、柿の若葉、ユキノシタ、桜エビなどをこれまた料理の達人が揚げたてをお出しいたします。
おそらく近郷近在では決して食べる事が出来ないほど美味しい天麩羅そばが食べられる筈です。天麩羅の材料で、「これは揚げるとなかなか乙な味だよ」というものがありましたら持ってきてください。
■来月の例会6月11日は小浜へ行きます。
今のところ、まわる所としては、平安初期の十一面観音(重文)のある羽賀寺、鎌倉時代の本堂、三重塔(国宝)を持つ明通寺、古い遊郭三丁町、江戸中期の建物千石荘、骨董屋などを考えていますが、ご希望があればお知らせ下さい。
昼食は、見晴らしのよい福井県立大学小浜キャンパスのレストランでとれるよう予約しました。マイクロバス代、食事、拝観料その他を入れて、1万円お預かりする予定です。昼食の正確な人数を知らせなければなりませんので、5月末までにお申し込み下さい。尚マイクロバスが25名乗りですので、満席に成り次第締め切らせていただきます。
■来年の『絵暦』の準備に入りました。
『越前市の建物篇』になりますが、旧武生市については、以前の絵暦で市街地の建物は取り上げておりますので、今回は周辺地域の建物に重点を置きます
■平成18年度武生ルネサンス会費がまだの人は納入してください。
会員は2000円
会友(通信を受け取るのみの人)は1000円
郵便振替:00790-3-8194名義:武生ルネサンス
武生ルネサンス通信 155号
2006年4月3日
4月例会のお知らせ
日時 |
4月8日(土)午前10時 |
集合 |
林農園前河川敷駐車場
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場所 |
村国山、林病院農園
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内容 |
村国山散策、花見
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会費 |
千円
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昨年と同じく、春の野草、樹木の芽出しを楽しみながら、村国山を1時間半ほど散策した後、林農園内のいつもの高台で花見をしましょう。
各自弁当持参でお願いします。 花見の賑わいに、また「ルネサンスおでん」を作ろうかと思っています。飲み物は用意しておきます
■涅槃会(3月15日)の頃に降る降りじまい雪のことを、「雪の果、涅槃雪、名残の雪、忘れ雪、」などと言いますが、今年は彼岸も過ぎた3月末に雪が降りました。この寒さをよそに、桜の開花は昨年よりも5日ほど早いとのことですので、予定通り8日に花見をします。神崎家別館の横の道から帆山寺に上って、二輪草やカタクリの群生を鑑賞し、イカリソウやショウジョウバカマの多い帆山観音から、地蔵さんを横に見ながら展望台の所を通って、下へ降りてきましょう。きっと辛夷や椿も見事な花を見せてくれるでしょう。
会員の高橋ますさんは、植物の名前を良くご存じですので、途中教えてもらいながら散策するのは楽しいことと思います。
■3月例会、旧今立町の建物見学の折、時宗の成願寺で見かけた葉の途中から実がぶら下がっていたような木は、シナノキ科のボダイジュとか。(釈迦が悟りをひらいたという木は、クワ科のインドボダイジュで別種)また岡太神社にあった大きな実のなっていた針葉樹はスギ科のコウヨウザンという中国原産の木で、江戸時代に日本に渡来したものだそうです。(高橋ますさん調べ)
■5月、6月の行事内容は、3月の通信でお知らせしてありますが、参加を希望なさる方は早めに申し込んでください。
小浜行きについては6月11日(日)25名乗りのマイクロバスを運転手付きで予約しましたが、まだ内容を決めてありませんので、見たいもの、寄りたい所、食べたいもの、買いたいものなどがありましたら、お知らせ下さい。今のところ、古い町並み見学、原木で作る箸屋、骨董屋立ち寄りなどの希望が寄せられています。また小浜でこの季節だからこそ食べられるというものがあれば教えてください。
■和食では「季節感を大事にすること」が大切な要素ですが、最近はスーパーなどで売られる食材に一年中同じものが多くなっています。
室町時代の小笠原流の料理作法書には、「四季を一季残して三季を盛るなり」と、記されているように、古来日本には現在の季節を中心として、過去、未来のものを一つの膳に盛るという思想がありました。これは、現在のものを「旬」、過去のものを「名残」、未来のものを「走り」として、和食の献立をたてる考えに今も残されています。
■来年の絵暦はテーマを『越前の建物篇』とし、志田弥広画伯に絵を描いてもらいます。現在数ある建物の中から12を選定中ですが、「この建物こそ」というものがあれば推薦してください。
武生ルネサンス通信 154号
2006年3月10日
3月例会のお知らせ
日時 |
3月25日(土)午前10時集合 |
集合場所 |
府中町屋倶楽部
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内容 |
越前市今立地区の建物見学
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講師 福井大学建築建設工学科 高嶋 猛先生
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島会館 ・長谷川医院、・大滝神社、・成願寺 ・ 定友の民家 など。
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午前中に上記の内1つ2つを見て、今立の勘助で食事をし、午後残りを見ます。「昼ながら少々般若湯を」と思う人は、車に便乗してください。
帰りは4時半頃になる予定ですが、府中町屋倶楽部で、おでんを食べながら打ち上げをします。昼と夕とで2,000円ほどをポケットに忍ばせておいていただけますか。志田弥広画伯も参加です。
参加申し込みは、20日迄にお願いします。
■会員の内田さんの「大空の青のこぼれて犬ふぐり」という名句がありましたが、雪の消えた陽だまりには今イヌノフグリが満開です。さて、今月の例会は春の日差しを浴びながら今立地区の建物を見学しましょう。何度かお知らせしておりますように、平成19年の絵暦では「越前市の建物」を紹介するつもりです。ここ5年間、河合さんの写真で、武生の庭、路地、日野川、村国山の『絵暦』を創ってきましたが、来年は志田弥広画伯の絵に戻ります。従って、今回の見学は志田画伯も交えての下見ということにもなりますので、ご参加下さい。島会館、成願寺、定友の民家は中も見せていただくよう、お頼みしてあります。
■既に見られた方もあるかもしれませんが、会の備品として業務用おでん鍋を購入し、府中町屋倶楽部に設置しました。これから会員が集まる時には何かと「おでんで一杯」を楽しもうという魂胆です。今回はまず、腕に覚えありのプロに仕込んで貰いますので、楽しみにしていてください。
■今後の例会予定
4月8日 カタクリ、ショウジョウバカマ、イカリソウの花を楽しみながら村国山散策の後、林農園で花見
5月14日 おでん、山菜の天ぷら、手打ちそば(11時 府中町屋倶楽部集合)
6月11日 御食国小浜を訪ねる。 京都祇園界隈のような千本格子の家々が軒を連ねる三丁町通りをぶらつき、何か小浜ならではの美味しいものを食べましょう。マイクロバスで行きます
4,5,6月の参加についても、早めの申し込みをお願いします。また7月以降の例会でやりたいことや、おすすめ行事があればお知らせ下さい。
■福井市立郷土歴史博物館特別展の案内
3月25日〜5月7日
越前北庄城主柴田勝家に関する60余点の資料を見ることが出来ます。割引券の付いたチラシを同封しますのでご利用下さい。
■平成18年の会費納入のお願い
年会費 2,000円 郵便振替:00790-3-8194
口座名義: 武生ルネサンス
武生ルネサンス通信 153号
2006年2月9日
2月例会のお知らせ
日時 |
2月18日(土)午後7時半〜9時半 |
場所 |
府中町屋倶楽部
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内容 |
講演「歴史的建造物を活かした地域づくり」
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講師 宗澤 公夫氏(福井県土木部営繕課課長)
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福井県では歴史的建造物を保存・活用することによって、個性的な地域づくりをしたいと考え、いくつかの施策を打ち出しました。1つには、県内に残る485件の歴史的建造物を紹介する報告書を作りました。2つには歴史的建造物の保存・活用に対する補助制度を設けました。3つには県内の伝統的民家を保全するため、基本理念を定めた条例を新年度から施行します。
■節分が過ぎ、立春を迎えますと、太陽の光に春が感じられるといいますが、現実はまだまだ寒く、これからも大雪のおそれがあると聞いております。日溜りに蕗の薹を見つけることができるのは今年はいつになるでしょうか。
■平成18年度上半期の例会予定
1月27日(金)総会(会計報告)新年会
2月18日(土)宗澤氏による講演(歴史的建造物を活かした地域づくり)
3月25日(土) 今立地区の歴史的建造物見学
4月? 日 村国山散策の後、林農園で花見
5月? 日 氷坂の弄庵(横田氏別邸)に遊ぶ(山菜の天ぷら、そば、など)
6月? 日 御食国小浜を訪ねる
■思い返してみますと、武生ルネサンスの前身「武生の文化を考える会」は、平成4年に「公会堂の保存・活用の提案」と、「文化4年建築の大井家の保存」を目的として発足しました。
「文化遺産は次の世代への預かりものであるから。自分達の代で勝手に壊してはいけない」というのが私達の基本的な考えでした。
平成11年から3年間、福井県建築士会南越支部の人や福井工業大学、福井大学、地元の武生工業高校の先生、学生達と共同で、武生市街地の悉皆調査をして、使えるデータとしてまとめたことが、今回の報告書中の武生地区の記述に大きな貢献をしています。
このプロジェクトを進めている県の責任者が宗澤公夫氏で、伝統的民家の保存・活用に関する条例制定に向けて発足した「福井の伝統的民家懇話会」の委員長が吉田純一氏です。両氏とも私達の町並み調査をリードしてくださった人です。
町並み調査を始めた時から見ても、多くの町家が壊され、駐車場になっています。些か遅すぎる感はありますが、今歯止めを掛けなかったら、どこのまちも本当に記憶喪失のまちになってしまうでしょう。地域振興事業も各地区で進められ、「お宝マップ」などが作られています。会員以外の地域の方にも、2月の例会に参加していただいてはいかがでしょうか。どなたでも歓迎ですのでお誘いください。
■平成18年の絵暦があと30部ほどあります。必要な方はお電話ください。
(0778−23−1834)
■平成18年の会費納入のお願い
年会費 2,000円 郵便振替:00790-3-8194
口座名義: 武生ルネサンス
武生ルネサンス通信 152号
2006年1月12日
1月例会のお知らせ
日時 |
1月27日(金)午後6時半〜興尽きるまで。宿泊も可。 |
場所 |
府中町屋倶楽部
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内容 |
平成18年総会および新年会
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会費 |
無料
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武生ルネサンスと府中町屋倶楽部の合同新年会を行いますのでお誘いあわせの上、ご参加下さい。
会員には料理上手の人が多く、12月の笑年会の時も料理屋の弁当が霞んでしまうほど手作りのものが美味しかったので、
今回は弁当を取らないことにします。何か一品持ってきてください。
■あけましておめでとうございます。
武生ルネサンス設立以来14年目の正月になりますが、この間すっかり暖冬に慣れきっていたため、もともと雪国なのにいつの間にか雪に対する備えを怠っていました。既んでの所で府中町屋倶楽部も屋根の雪下ろしを考えないといけないほどの雪。焦りました。皆様大丈夫でしたか?
■今月の例会は、総会と新年会を行います。
昨年1年を振り返りますと、みんなで飲んだり食べたりしながら随分愉しい時間を過ごしました。1月、2月は麦酒、焼酎、ワインの闘酒会を行い、3月は越前府中まちなか博物館めぐり、4月は村国山散策と花見、5月は怪奇骨董音楽館見学、6月は鮎と残り蛍鑑賞、7月は暑いからとお休みにし、8月は絵暦の写真選び、9月は悠久ロマンの里で蕎麦を食べ、10月になり少しは勉強らしいこともしようと、朝倉氏遺跡資料館で、一乗谷出土の掛花生についての講演を聞きました。11月は絵暦のケース入れ作業。この作業には30人以上の会員が参加してくださいました。そして12月は恒例の笑年会で、それぞれが「これはみんなに見せたい」という物を持ち寄って、大いに盛り上がりました。さて今年は何をして遊びましょうか。新年会でご提案下さい。
■新聞でご覧になったかと思いますが、越前市第1号の「市文化功労者」団体の部に武生ルネサンスが選ばれました。会設立以来のさまざまな活動が評価されたようです。表彰式が1月20日午前10時半から駅前のパレスホテルで行われますので、お時間の許す方は出席してください。
■絵暦に対する感動のお便りを紹介します。
「懐かしい故郷の山河がこんなにも素晴らしかったのか今度初めて教えられました」
「絵暦の頁をめくっては懐かしい故郷の情景を思い起こし心和ませております」
「デザインといい内容の風韻、配備といい、さすがは武生ルネサンスのお集まりの作品」
「お示しの地域は旧制福井中学2年の時38式歩兵銃を肩に教練遠出させられた地に近く、懐かしく拝見しました」
「四季折々の姿に往時の思い出を重ねて合わせて見入ったものでした。大雪だった1945年の冬、なだらかな山道でスキーをしたこと。1954年の秋、クラスの半分近くが授業をエスケープして山頂の公園に集まって語り合ったことなどを思い出しました」
「1月の村国山の日の出は武生のイメージがいっぱいです。」
■平成18年の会費納入のお願い
年会費 2,000円 郵便振替:00790-3-8194
口座名義: 武生ルネサンス
これまでの通信です。PDF形式になっています。